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新潟市医師会報より

新潟市医師会

フランス紀行(前編)

大滝 一

私がどうしても見たいヨーロッパの2大建築、サグラダ・ファミリアとモン・サン・ミッシェル。一昨年夏にサグラダ・ファミリアを自分の目でしっかり見、脳裏に焼き付けてきました。その壮大な外観に圧倒され、内部のステンドグラスを通った光の魔法に完膚なきまで魅了されました。

さて今回はモン・サン・ミッシェルです。世界一の観光都市であるパリの観光も含め、出発の日が近づくにつれ心は浮き立ちました。フランスに行かれた先生は多いと思いますが、私と家内、弟夫婦にとっては初めての夢のフランスです。

そのフランスの2016年の観光客数は8,260万人、7,560万人で2位のアメリカ、7,556万人で3位のスペインを大きく上回っています。フランスの1位は長年にわたりゆるぎないものだそうです。ちなみに、4位が中国、5位がイタリアで、日本はロシアに続き16位で2,404万人だったそうです。

〈空港タクシーとプレミアムエコノミー〉

今回は、昼11時の成田発の飛行機でしたので、新潟から朝一の新幹線では時間的に厳しく、東京か成田に前泊も考えましたが、空港タクシーという手段もあるということで利用してみました。自宅玄関から成田空港まで片道一人12,000円あまりとリーズナブルでしたが、自宅の出発時間は深夜の午前2時でした。

8月9日(水)夜の医師会報編集委員会を終え9時すぎに帰宅し10時半に就寝、10日の午前1時に起き、2時に9人乗りのジャンボタクシーに弟夫婦と4人で乗り込みました。埼玉のパーキングで長野や群馬からの方々と合流し30人ほどで大きめのバスに乗り換え、成田空港には午前7時40分に着きました。

空港タクシーではほとんど眠ることはできませんでしたが、わりと安価ですし重い荷物を運ぶ必要もなく、利用価値はあると思いました。

空港で添乗員や同行の旅行者と落ち合い、10万円ほどをユーロに換金し、予約してあったグローバルWi-Fiを借り、出国審査をしました。その後、今回は席がプレミアムエコノミーでしたので、成田空港のJALファーストクラスラウンジが利用できました(写真1)。

この時期のフランスへは、エコノミー席利用で一人の旅費は40万円、ビジネスクラスだと倍の80万円、ファーストクラスで一流ホテルだと160~200万円ほどだそうです。

プレミアムエコノミーは往復でエコノミーの8万円増し、シートピッチがJALではエコノミーより約20cm広く、さらには空港カウンターでの優先搭乗手続き、ファーストクラスラウンジ利用と、このプレミアムエコノミーは超お勧めです。人気のようで予約が難しいとのことです。帰りのフランスのシャルルドゴール空港でも同じようにファーストクラスラウンジが使えました。食事は充実しておりカップヌードルなども置いてありました。何といっても、赤と白、いずれのワインもとても美味しく、少々飲みすぎてしまいました。

〈飛行機にて〉

さて、いよいよ出発です。前年のスペインへはKLMオランダ航空のエコノミー席で、オランダのスキポール空港で乗り換え、マドリードまで16時間かかりました。今回はJALでパリのシャルルドゴール空港に直行で12時間でした。

まず、前回のエコノミー席にくらべ、プレミアムエコノミー席は足元が広く、かなり楽でした。また機内で映画を見ましたが、KLMに比べ今回のJALの方が画面も大きく、映像の質も全く違いました。今回は『ジュラシックワールド』と『アナと雪の女王』を見ましたし、時間もあり席もゆったりしているので本も長編を一冊読むことができました。次回の長旅では、贅沢かもしれませんがビジネスクラスも経験してみたいと思っています。

機内食もやはりJALだけあって日本人好みの食事でしたし、キャビンアテンダントも今まで搭乗した航空会社の中ではダントツに親切で細やかな配慮がなされていたように思います。その点でもやはり日本はいいですね。

〈フランス着、まずはホテルへ〉

フランス時間で夕方の5時(日本時間の午前0時)にシャルルドゴール空港に着きました。出国審査へと歩いている途中に「Cartier」の看板などがあり、そこですでにフランスを感じました(写真2)。

バスに乗り込みセーヌ川のほとりのホテルに着きました。機内食が遅かったために夕食は必要な人は各自でということでしたので、添乗員さんと一緒にホテルの隣の大きなスーパーにビールとつまみを買いに出かけました。ビールそのものはありましたが、冷えているビールは売っていませんでした。日本との勝手の違いを実感しました。さらにスーパーのレジ係の女性がすごくぶっきらぼうで不親切極まりないものでした。添乗員さんの話では「概ねこんなものですよ」とのことでした。またまた日本の良さを再認識しました。

ホテルはセーヌ川が見えるのはいいのですが、正直あまり格の高いホテルではなかったらしく、2枚のルームキーの1枚は全く使えませんでした。同じツアーの中の二組では、夜10時ころに全く部屋の電気がつかなくなったとのことで、夜中に部屋を代えてもらったとのことでした。日本ではまず起こり得ないことで、添乗員さんも呆れ気味でした。

また、スペインでもそうでしたがホテルの階数表示が分かりにくく、日本の1階がN-O、2階がN-R、3階からN-1とそのホテルではなっていました。しかし他のホテルに行くと2階がN-1となっていたりで、統一性のなさには驚きました(写真3)。

いろいろありましたが、8月10日のパリの夜の気温は18度と過ごしやすく、夜9時過ぎにやっと暗くなり始め、パリの空気を吸いながらフランス初日の夜を迎えました。

〈1日目:シャルトル大聖堂、ロワール地方〉

さて、観光初日です。朝食はパンとハム、ゆで卵に牛乳、コーヒーとバナナのみ。きわめて軽い朝食でした。しかしパンはとても美味しく、その後のどのホテルでもすごく美味しくいただきました。フランスは世界第2位の農業国だそうで、昨年のスペインとは異なり、バスで移動の車窓から見る大地には緑があふれ、牛などがのんびりと草を食んでおりました(写真4)。

さて最初の観光地、パリからバスで2時間ほどのシャルトル大聖堂です(写真5)。私は大聖堂もすばらしいと思いましたが、中世の趣を残す町並みにまず目を奪われました。町全体が中世なのです。

話は変わりますが、ここで初めてチップを払いトイレに入りました。日本ではこのような習慣はありませんが、フランスではカフェやお土産店でチップを払ってトイレを使わせていただくのがほとんどでした。安いところで50セント、高いところで1ユーロでした。フランスのトイレ事情については後述しますが、日本とは文化が異なることを強く感じました。

その大聖堂をあとにし、ロワール地方にある庭園も有名なシャンボール城、ロワール川河畔にあるダビンチの銅像からアンボワーズ城をみて(写真6、7)、その夜はトゥールというところに宿泊となりました。

そのホテルでまたまた問題が起こりました。

なんと、5階建てのホテルに1基しかないエレベーターが故障で動かず、時間的には夜なので、修理の人が来ることもないとのことでした。そのホテルには受付に一人の女性がいるだけで、荷物を運び上げる要員もいないので、自分たちで4階、5階まで運んでくれとのことでした。これには、さすがに添乗員さんも切れて怒っていました。

私たちの部屋は4階で、腰を痛めるのもいやなので20kgあるキャリーケースを1階で預かってもらい、必要なものだけ部屋へ持って上がりました。

〈2日目:モン・サン・ミッシェルへ〉

フランス流のきわめて簡単な朝食を済ませ、ロワールから約4時間のバスの旅にて、いよいよモン・サン・ミッシェルです。

あっ、見えてきました!遠く草原のかなたに尖塔が天に突き出るように、いよいよ目指すものが見えてきました、モン・サン・ミッシェルです(写真8)。

このモン・サン・ミッシェルにはガソリン車が入れませんので、ホテルから2kmほどは専用の電気シャトルバスで橋の途中まで行き、最後の400mほどは歩きとなります。橋の周りの草原では羊がのんびり草を食べていました。

私たちが訪れたときは干潮時でモン・サン・ミッシェルの周りは干潟状となっていました。干潮時は満潮時に比べ、海面の高さが15m低くなり、海岸線は20kmも後退するそうです。潮が満ちるときの海水の速度は時速60kmで、巡礼者の中には満ちる潮の速さに勝てずに亡くなった人がかなりいるとのことでした。確かに夜のモン・サン・ミッシェルを見に行ったときの潮の満ちる速さは半端ではありませんでした。まるで津波のようで自然の凄みを肌で感じましたし、このようなところに、このような巨大な建築物を建造した人間の英知と努力にも感服しました。モン・サン・ミッシェルは思った以上に素晴らしかったですが、修道院だったり、囚人の監獄であったりしたことから内部はかなり複雑でした。

印象に残ったのは、食物などを寺院に運び上げるための大きな滑車です。巨大な滑車の中に人が入って回していたそうです。警備が厳重なのにも驚きました。機関銃を持った5人の警官がグループとなってしきりに巡回していました。その年にパリで起こったテロの影響と思われました。

とにかく観光客は多く、お土産が並ぶメインストリートのグランド・リュは人でごった返していました。メニューが日本語で書かれているカフェがあり助かりました(写真9)。

有名なオムレツ「ラ・メール・プラール」はホテルの夕食でいただきましたが、オムレツというより、実体のない泡だった卵料理という感じで、美味しいのか不味いのか分かりませんでした(写真10)。

気を付けることは、モン・サン・ミッシェルの内部にはトイレがほとんどないことです。カフェで用を足してから見学するのが正解です。

見学を終えてからトイレ休憩も含めて私たちが入ったカフェでは、一つしかない男子トイレが何らかの理由で使えませんでした。仕方なくこちらも一つしかない女性用トイレを使用しましたが、これがまた汚れているのです。いやー、正直これにはまいりました。ここでも文化の違い、フランスのトイレ事情はどうなっているのでしょうか?日本の清潔さを肌で感じました。

夜にライトアップされたモン・サン・ミッシェルに行きました。真夏なのに11度と寒く、あわてて重ね着用の衣類を一枚買ったほどです。

翌朝もホテルから歩いて遠くから見て(写真11)、朝、昼、夜と3回モン・サン・ミッシェルを見て、大満足のうちに世界遺産の聖地を離れました。

〈3日目:ヴェルサイユ宮殿〉

モン・サン・ミッシェルからバスで4時間、フランスの2大世界遺産のもう一つ、ヴェルサイユ宮殿を訪れました(写真12)。パリまで20kmと近く、ルイ14世が17世紀半ばから半世紀、約2万人の労働者を使って作り上げ、100年にわたるブルボン王朝の繁栄を象徴する宮殿です。

まず宮殿前の広場には、祭日ということもあり入館を待つ人々が溢れかえっていました。何千人いたのでしょうか。普通に待つと3~4時間ほど待たなければならないとのことでした。私たちは団体予約でしたので待ち時間なく入ることができました。

外観もそうでしたが、宮殿内はどの部屋も絵画と金色に輝く装飾でまばゆいばかりでした。特にどのガイドブックでも最初に載っている鏡の回廊は、天井画、シャンデリア、金箔の柱と贅の限りを尽くしたものでした(写真13)。豪華な部屋があまりにも続くため、最後は美意識が麻痺してしまいました。こんなところで毎日晩餐会をしていたら、人間がだめになってしまいそうな感じがし、ブルボン王朝が衰退したのもうなずけました。世界一優雅といわれる庭園は十分に見ることができず残念でした。

昨年訪れたスペインのアルハンブラ宮殿は要塞といった要素も備えた騎士の剛健さを感じましたが、ヴェルサイユ宮殿はきらびやか、豪華絢爛、貴族の芳香がぷんぷんする宮殿でした。王と王妃のベッドがやたらと高く、もし落ちたらかなり危険だと思うほどでした。

この後に免税店に行きましたが、そのお店は女性関連の品物が多く、男性にとってはあまり魅力のないものでした。ただ、宮殿にはトイレがなかったので、その意味では助かりました。

フランスの代表的な二つの世界遺産を見て、これから旅の後半、いよいよ憧れのパリへと向かいます。続きは次号で報告します。

(平成30年8月号)

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