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新潟市医師会報より

新潟市医師会

波乱の新内科専門医制度

岡田 潔

新専門医制度についての問い合わせの中でも、現行制度との違いについての質問が一番多く寄せられます。新制度は現行制度からの移行作業が未完成のまま実施され、現時点でも変更点が不確定の部分もあります。そこで、内科系の基本領域とサブスペシャルティ領域について、現時点での新制度の概要をまとめてみました。

今までの専門医制度は各学会が独自に運用してきたので、診療領域によって認定基準が統一されていませんでした。そのため専門医の質を担保することを目的に、新たに専門医機構が設立されました。また、今までは102もの細分化された専門医が存在したので、専門医数を絞り、医療現場で求められている専門医像を実現することがもう一つの目標です。

1.新専門医制度で変わること

新専門医制度が1年延期という波乱含みのスタートを切って、平成30年から19基本領域で開始されました。新しい専門医制度は19の基本領域と、より専門性の高い29のサブスペシャルティ領域から構成されています。サブスペシャルティ領域の29の専門医を取得するためには、関係のある基本領域の専門医を取得している必要があります。そのため基本領域の19の診療科は、より専門性の高いサブスペシャルティ領域の専門医を取得するためにとても重要なものとなります。基本領域の専門医は以下のような診療科で取得できます。

内科、小児科、皮膚科、精神科、外科、整形外科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、泌尿器科、脳神経外科、放射線科、麻酔科、病理、臨床検査、救急科、形成外科、リハビリテーション科、総合診療科

日本専門医機構が認定している内科系サブスペシャルティは、以下の15の領域となります。

消化器病専門医、肝臓専門医、循環器専門医、内分泌代謝科専門医、糖尿病専門医、腎臓専門医、呼吸器専門医、血液専門医、神経内科専門医、アレルギー専門医、リウマチ専門医、感染症専門医、老年病専門医、がん薬物療法専門医、消化器内視鏡専門医

その他にも、日本専門医機構において検討中のサブスペシャルティ領域が内科系も含めてまだあります。ちなみに、多くの内科系のサブスペシャルティ学会の専攻期間は3年間です。また基本領域部分の新専門医資格を取得するまでの期間は19の基本領域によってそれぞれ異なり、初期研修後3年~5年となります。

平成31年4月からは、サブスペシャルティ領域について基本領域との連動研修が始まりました。日本内科学会の内科基本領域の新専門医は3年、卒後でカウントすると初期研修を含めて5年です。内科標準タイプのプログラムだと、サブスペシャルティ専門医試験を受けられるまでに3年プラス3年の研修で卒後8年を要することになります。ただし内科基本領域の新専門医の場合はサブスペシャルティ領域の専門医を取得することを念頭に研修する方が多く、サブスペシャルティ研修を行う方のために、内科基本領域と連動して研修を行う、いわゆる連動研修方式を用いて内科基本領域とサブスペシャルティ領域を同時に研修することが認められることになります。この方式を用いることにより、3年プラス1年の研修で新専門医試験を受けられるのがサブスペシャルティ重点研修です。このプログラムを選ぶと、専門医を取得するまでの研修期間はこれまでの現行制度と変わりません。サブスペシャルティ領域を決めている医師は、内科基本領域の研修中に連動研修のサブスペシャルティ期間を合計で2年間研修すれば、原則として卒後5年で日本内科学会の新内科専門医、6年でサブスペシャルティ専門医を、それぞれの最短で取得することが可能になります。内科基本領域の新専門医研修では、3年間のプログラムのうち、最低1年間を基幹施設で研修、残りは連携施設での研修という長期戦のローテーションになります。ただし、日本内科学会は令和元年6月の時点で、日本専門医機構の掲げている単位取得基準を採用していないので具体的な点や詳細は未定です(図)。

2.「専攻医」とは?

「研修医」の呼称も新専門医制度で変わりました。今までの「研修医」には初期(2年間)と後期(専門により期間は異なります)がありましたが、新しい制度では2年間の初期臨床研修が修了すると、ほとんどの医師が専門医を目指して3~5年間の専門医研修プログラムによる研修を行います。従来、この専門医研修を行う医師を「後期研修医」と呼んでいましたが、平成30年4月から始まった新専門医制度では、基本領域やサブスペシャルティ領域の専門医研修プログラムに登録、実践中の医師を「専攻医」と呼ぶようになりました。これまで「研修医」といえば、「初期研修医」と「後期研修医」の両方を指していましたが、新専門医制度によって「研修医」という言葉は「初期研修医」のみを指すようになります。そして「後期研修医」という呼び名はなくなり、それに代わる呼び名とし「専攻医」が使われるようになりました。「専攻医」=「レジデント」=「フェロー」という使いかたも多いようです。もっとも「初期研修医」のことを「レジデント」と呼ぶところもあれば、3年目以降を「レジデント」と呼ぶ病院もあります。ついでに言えば「(初期)研修医」の2年間を「スーパーローテーター」や「ローテーター」と呼ぶこともあります。

3.19番目の総合診療専門医

新たに基本領域として設けられた総合診療専門医を取得後、直接内科系のサブスペシャルティ専門医を取得することはできません。これは他の内科、外科などの18基本領域と異なり総合診療専門医を養成してきた基本領域学会が存在しないことから、養成主体は日本専門医機構とし、総合診療専門医検討委員会が中心となって担当しているためです。内科系のサブスペシャルティ専門医を取得するには別途、日本内科学会の内科専門医を取得する必要があります。そのためか現在、総合診療専門医の登録者数は180人前後です。19番目の基本領域としての専門医に位置付けられましたが、予想よりも少な目です。

図 内科専門研修とサブスペ専門研修の連動研修(並行研修)の概念図

(令和元年11月号)

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