笹川 力
私は、世のため人のため企業活動や奉仕活動をして100歳まで元気で働こうという「新潟百働会」の会長を平成24年より務めています。令和元年12月1日(日)、第29回新潟百働会開催のシンポジウム「熟年者の健康と医療─元気で100歳まで働くために─」で、私は「健康寿命を伸ばすには」を講演しました。
今は、全国で100歳を超える人が年々増えて、100歳の時代といわれています。人間の寿命は今の遺伝子で120歳と考えられています。日本が世界一の長寿国となったのは40年前で、2018年の「平均寿命」は男性81.0歳、女性87.1歳です。自立して日常生活を送る「健康寿命」は男性72.1歳、女性74.2歳です。
健康寿命を伸ばすには、
1)毎年、特定健康診査や人間ドック健康診査を受けて健康をチェックし、生活習慣病(がん、心臓病、脳卒中、高血圧症、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症─痛風、慢性気管支炎、肝臓病、メタボリックシンドローム、骨粗しょう症、歯周病)を予防することです。
2)毎日の生活に「笑い」が大事です。
①ワッハッハという「笑い」は連続して息を短く吐く複式呼吸の一つで、体内に溜った大量の二酸化炭素が外に排出され、酸素が沢山、体内に入ります。そして、内臓の消化機能が向上し、横隔膜や腹筋などを強め、便秘を予防します。
②私たちの免疫力は20歳をピークに、年齢と共に低下します。「笑い」は細菌やウイルス、がん細胞を攻撃するNK(ナチュラル・キラー)細胞の活性を高め、感染症やがんを予防します。
③「笑い」はストレスによる多血症を抑え、血液ドロドロをサラサラにして心筋梗塞や脳梗塞を予防します。
④「笑い」は気管支の末端からプロスタグランジンLを分泌して血管を拡張して血圧を下げます。また、LDL-コレステロールが動脈壁に沈着して動脈硬化になることを防いだり、血小板凝集を抑えて心筋梗塞や脳梗塞を予防します。更に副交感神経の働きを優位として、疲労感を爽快感とし、忍耐力とやる気がでます。うつ病の予防と治療になります。
(令和2年4月号)