松浦 恵子
「チャリダー」はすべての自転車乗りへの敬意をこめた愛称としてNHK BS1の番組で名付けられました。すべての自転車乗り、とはいえ登り坂や長距離を自転車でこなすスキルの高い人々を指していると云えます。
私は買い物や通勤に好んでママチャリを使う自転車乗りであっても、チャリダーを名乗れないことは自覚しています。とはいえババチャリと呼ばれたくないので、オバチャリダーを自称しています。
道路交通法改正で2023年4月1日から「すべての自転車利用者のヘルメット着用が努力義務となる」ことを私が知ったのは1月でした。それを夕食時に話題にしたところ、安全への意識高い系?の息子はすぐにヘルメットを購入しました。他方、情報を発信したオバチャリダーは「ヘルメットなんて仰々しいもの恥ずかしくて被れない」「脱いだヘルメットを持ち歩くのは邪魔」等、なんやかやと言い訳をして購入を先延ばしにしました。
そんな私が重い腰を上げてヘルメット購入に踏み切ったのが3月半ば。お店に行くと品物は無く、予約注文して連休明けの入荷と言われました。連休が明けても入荷連絡は来ず「品不足なんだ、無いものは被れない」と呑気に構えていたところ、6月下旬にお店から「ヘルメット届いています。4月上旬にご連絡しました」との電話。連絡来た?記憶になし。連休明けじゃなくひと月も早かった!それにしても2か月以上も放置しているとは呑気に過ぎるオバチャリダー。
ヘルメット着用努力義務スタートに遅れること約3か月、私は散々に難癖をつけていたヘルメットを、新しいモノへの好奇心から片道15分の通勤に欠かさず着用。一方で、私の生活圏ではヘルメット着用者はついぞ見かけません。みんなヘルメット被りなよ〜とうそぶいているオバチャリダーです。
※自転車ヘルメット着用率の全国平均は13.5%、都道府県別では最高が愛媛59.9%、最低が新潟2.4%…さもありなん。(9月14日警察当局発表)
(令和5年10月号)