新潟市医師会

  • 新潟市内の医療機関を探す診療科から
    • 内科
    • 小児科
    • 整形外科
    • 皮膚科
    • 眼科
    • 外科
    • 耳鼻咽喉科
    • 産婦人科
    • 精神科
    • 脳神経外科
    • 泌尿器科
    • 脳神経内科
    • 心療内科
    • その他
  • 新潟市内の医療機関を探す地域別から
    地域から探す
    • 秋葉区
    • 北区
    • 江南区
    • 中央区
    • 西蒲区
    • 西区
    • 東区
    • 南区
  • 休日・夜間に病気になったら急患診療センター
  • カラダのこと考えてますか?病気と健康のあれこれ
  • 医師会について
  • 市民の皆様へ
  • 医療関係者の皆様へ
  • 会員の皆様へ
  • 入会申込

新潟市医師会報より

新潟市医師会

旅に思うこと

真柄 頴一

スペインにて。

サンティアゴ巡礼は自分に大きな影響を与えた。能力的に巡礼はもう無理だが、訪れた印象深い小さな町や村での思い出は、現在ある自分の心の大きな支えだ。

小さな困難や不当な扱いもあったが、旅の些細な思い出でしかない。心に残っている一つは、早春の雨の中を歩き、疲れ果てて着いた宿が満員で、もう一軒しかない宿も同様だったこと。近くのバルで宿泊を乞うても断られて当然だ。スペインではどの村にもある小さな、一年中開放されている教会の暗い土間での野宿も覚悟したがバルの主が、二軒目の宿に一つ二つの空きがあるかもと教え、幸運にも一ベッドを与えられた。安堵した。

一人旅が好きだ。自由だ。言語は何とかなる。分からずとも沈黙では駄目だ。その理屈で切符売り場で分からぬと告げると“Next!”の語が返り、再度列に並ぶことになる。とても辛い。それを買う時、要旨を紙に書いて窓口で示せばスムーズだと今更気付いた。その切符にもスペイン人はスマホを用いる。バスの乗車時、運転手の持つ機器にそれをかざす。でも、切符も無いこともない。心許無い様な一人旅の老異邦人が母国で発行された書類を提示し手渡すところを見た。

生涯パソコンなしで生活出来る。手持ちのそれはワード機能だけを用い、スマホは受話だけだ。稀に電話もするが、その他の機能は扱いを知らない。

西洋では、ロバが旅に出ても馬になって帰ることはないという諺があるそうだ。スペイン語のロバは愚か者、ばかと辞書にある。何と可哀想な、と思う。

一人旅から帰った前後ではアホな自分でも少しは変化を感じる。必ず望ましい変化があると断じたスペイン人も居る。

自分は驢馬ではなかったのかも知れない。

(令和6年4月号)

  • < 新・陰影礼賛
  • 石塚敏朗先生のこと >
新潟市医師会報より
新潟市の素描画
  • 2025年度作品一覧
  • 2024年度作品一覧
  • 2023年度作品一覧
  • 2022年度作品一覧
  • 2021年度作品一覧
  • 2020年度作品一覧
  • 2019年度作品一覧
  • 2018年度作品一覧
  • 2017年度作品一覧
  • 2016年度作品一覧
  • 2015年度作品一覧
  • 2014年度作品一覧
  • 2013年度作品一覧
  • 2012年度作品一覧
  • 2011年度作品一覧
  • 2010年度作品一覧
  • 2009年度作品一覧
  • 2008年度作品一覧
  • 2007年度作品一覧
  • 2006年度作品一覧
  • 2005年度作品一覧
巻頭言
学術
特集
病気と健康のあれこれ
寄稿
開院の自己紹介
わたしの好きな店
マイライブラリィ
私の憩いのひととき
旭町キャンパスめぐり
病院だより
勤務医ツイート
Doctor's Café
理事のひとこと
新潟市一次救急医療施設の利用状況
あとがき
  • トップページへ
  • ホームページTOPへ戻る
  • このページの先頭へ
新潟市医師会事務局
〒950-0914 新潟市中央区紫竹山3丁目3番11号
TEL : 025-240-4131 FAX : 025-240-6760e-mail : niigatashi@niigata.med.or.jp
  • ご利用にあたって
  • プライバシーポリシー
  • サイトマップ
  • リンク
  • お問合せ
©2013 Medical Association of Niigata City.