松浦 恵子
私が通勤時に見かける、ちょっと気になるいつものあのひと。お二人の男性を紹介します。
お一人目“みどりのおじさん”
かつての女性の学童擁護員“みどりのおばさん”にちなんで私が命名。私より少し年配かな?と見えるこの方は、緑ではなくオレンジ色のベストを着て黄色い旗を持ち、登校する小学生の安全を見守っておられます。私がM、W、F曜日にチャリ通勤する施設の手前が立ち位置です。軽い身のこなしでにこやかに、子どもたちに「おはよう」と声がけ。私も顔見知りになったので「おはようございます」とあいさつを交わします。とてもいい気分です。
8時10分、登校する小学生が途切れると、おじさんは立ち去って行かれます。本来なら週3回会えるはずが、私の出勤時間にずれがある(家を出るのが遅くなる)ため、会えない日も少なくありません。おじさんは私のことを「この人の勤務日はまちまちだな~」と思っている?
お二人目“ダンディさん”
T曜日の通勤は電車です。最寄駅から新潟駅までの道中、最後尾車両の前方扉の近くにダンディさんが吊革につかまって、シュッと背筋を伸ばして立っています。櫛目が通ったオールバックの髪型に、洒落たワイシャツ、夏以外は三つ揃いのベストを着用、そもそもこのベストが私の目を引いたのでした。私より二回りくらいお若い?小粋な外見から“ダンディさん”と命名した次第です。
新潟駅で降りて颯爽と在来線改札口へ向かう後ろ姿を横目で見ながら、どこでどんな仕事をされている方だろうか?と想像を巡らす私です。たまに、お見かけしない日があり「どうしたんだろう?」と気になり、翌週、いつも通り乗り合わせてホッとしたり。普段より1時間早い出勤のT曜日の眠い朝ですが、ダンディさんとご一緒する(?)10分間が楽しみ。この先、挨拶するなんてこと…まあないですよね。
(令和6年10月号)