佐藤 雄一郎
2026年3月5日~3月17日に開催が決まっている第6回WBCまで1年を切った。開催国はアメリカ合衆国、プエルトリコ、日本。1次ラウンドから参加する日本は東京ドームのC組、オーストラリア、韓国、チェコ、予選突破国(未定)が相手だ。本稿の仕上げにかかっている3月7日、最後の予選勝ち上がりはドイツを破ったブラジルが13年振りの本選出場を決めた。主力選手にかつてのメジャーのスラッガー、マニー・ラミレスの息子ルーカス・ラミレスがおり台風の目になる予感がする。
さて、今回が連載4回目になるが、大まかな流れは戦後の名将三原氏から始まり、彼と師弟関係かつ姻戚関係である西鉄のスラッガー中西氏、そして、中西氏が統括していた北海道ファイターズに栗山氏が監督として入団、それまでに彼は三原ノートを中西氏から渡されるという奇跡のような必然のような流れについて述べた。
さあ、ここから2年前のWBC侍ジャパン全体について感じたことを語ってみる。まずひとつ目は、栗山氏の本大会における勝利の価値観についてである。これまでの代表監督の物言いと、栗山監督のそれについて違和感を感じたのは、彼は会見でゲームの勝利に触れることはあっても、WBCで優勝することには冷静な雰囲気が漂うことだった。変な話ですが、、、そう感じてしまったのだから仕方がない。そこで調べてみたら、どうやら、彼はメジャーのスター選手を揃えたアメリカにアメリカで勝つことに重きを置いていたようである。なんなら、決勝はおまけとも、、、。いまや日本の野球水準はメジャーリーガーの数だけでなく、イチロー選手の殿堂入り、大谷選手のインパクトなど、質も世界最高といえる。その事実を満天下に知らしめるための、アメリカに勝ってのWBC優勝という栗山氏の決意であろう。次回からは、そのための綿密な準備にフォーカスを当ててみよう!To be continued!