勝井 丈美
ある日、引き出しの中を点検していたら、新潟市医師会忘年会のくじ引きで、夫に当った「東映ホテルお食事券」が出てきた。1万円分もある。これはラッキーと喜んだが、有効期限が令和8年3月31日とある。期限まであと11日しかない。夫は、休日も自治会長としての多くの事務仕事をしなければならず、とても外食に行く時間がない。私は急遽、近くの友人に電話して東映ホテルのランチをご一緒することにした。
ランチメニューはメインディッシュが数種類の中から選べて、サラダ、和風の和え物(3種類)、スープ、コーヒー、スイーツがビュッフェ式で付いて、税込み2500円とリーズナブル。美味しい食事とコーヒーを楽しみながら、久しぶりに友人とお話できてよかった。
レストランは土曜日で混んでいた。ざっと見渡すと圧倒的に中高年の女性客が多くて、男性客は高齢者が少数。しかも奥様と思しき女性とご一緒だった。
10年くらい前になるが、休日に私がたまたま入った東大阪駅近くの喫茶店での一コマを思いだす。そこで私は安くてボリュームたっぷりの美味しいモーニングセットを食べていた。一人の高齢男性が入ってきて、二人用のテーブルにつき、モーニングセットを注文した。ちょっとして、もう一人高齢男性が入ってきて向かいに座った。どうやら二人は、待ち合わせていたようだった。しかも、モーニングセット仲間という雰囲気なのだ。高齢男性二人がとても楽しそうにおしゃべりしながら、モーニングセットを食べている姿は、私には珍しい光景で強く印象に残っている。
夫は大阪育ちなので、男性のランチ行動の東西の違いについて聞いてみた。「東は武士文化で、西は商人文化だから」という答えだった。お食事券はまだ5000円分残っている。あと、数日のうちにもう一回ランチに行こうかどうしようか、思案している。
(令和8年4月号)