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新潟市医師会報より

新潟市医師会

ナパ・ヴァレーに恋をして

山口 雅之

ナパ・ヴァレーはサンフランシスコの北、サンパブロ湾の奥に位置するワインの名産地です。私が初めてナパ・ヴァレーを訪れたのは、今から20年前のことです。サンフランシスコでの学会に参加していた時に、JCBオフィスで紹介された日本人ガイド付き日帰りツアーを利用して初めて訪れました。このツアーのガイドをされていたのが、Napa Boutique Wine代表の江田氏でした。その際に江田氏から次回は是非チャーターでのワイナリー巡りをとのお誘いを受けました。旅行社主催のツアーは、定番の有名ワイナリーを午前1か所、午後1か所回ってサンフランシスコに戻るというスケジュールです。チャーターであれば、ツアーでは行けないようなブティックワイナリーを何か所も回ることができるとのことでしたので、早速その秋にサンフランシスコを再訪し、江田氏に2日間のガイドを依頼しました。この2日間のチャーターで、どっぷりとナパ・ヴァレーにハマってしまいました。その時は今のようにナパに通いつめることになるとは夢にも思っていませんでしたし、ましてソムリエ協会の会員になることは考えてもいませんでした。

サンフランシスコからナパ・ヴァレーの入口に位置するナパ市まで約75km、ハイウェイを使って1時間ほどで着きます。ナパ市からナパ・ヴァレーの北の端に位置するカリストガまでの約50kmの間、横幅は広いところでも8kmのヴァレーに500近いワイナリーがあります。ナパ・ヴァレーは1981年にカリフォルニア州によってアメリカ合衆国初のAVA(American Viticultural Areas=政府公認のワイン指定栽培地域)に指定された地域で「ワインカントリー」と呼ばれています。アメリカはイタリア、フランス、スペインに次いで、ワイン生産量が世界第4位のワイン大国です。アメリカワインの90%を生産しているカリフォルニア州の中で、ナパ・ヴァレーのワイン生産量は州全体のわずか4%にすぎませんが、ワインの売上高はじつに20%の割合を占めています。いかに高級なワインが作られているかがわかります。

ワイナリーでのテイスティング料が無料なのが長くナパの伝統でしたが、最近は有料のところが増えています。ただし、テイスティング後にワインを購入するとテイスティング料はチャージされません。フランスボルドーの訪問可能な格付けシャトーと違うところは、来訪者を受け入れているワイナリーでは、すべてその場でワインの直接購入が可能なことです。テイスティングには2通りのパターンがあります。ワイナリーのテイスティングルームに直接行って、カウンターで数種類のワインを飲むカジュアルなパターンと、事前に訪問予約をして、個別で対応してもらうパターンです。カジュアルなテイスティングでは、そのワイナリーのトップキュベを試飲できることはまずありませんが、短時間でテイスティングは終わります。予約制のワイナリーでは、ほとんどの場合醸造施設、貯蔵施設の見学をしてからのテイスティングになります。ワイナリーによっては驚くほど豪華なテイスティングルームに案内されることもあります。そこで着座でゆっくりと試飲しますので、トータルで1時間から1時間半ぐらいの滞在時間となります。ワイナリーの予約時間の間に、直接訪問できるワイナリーを組み込むことで、効率よくワイナリー巡りをすることができます。一日に6~8か所のワイナリーを回ることが可能です。

20年来ガイドをお願いしている江田氏は、ワイン輸出業もされており、ナパで行われる大規模なテイスティングイベントには常に参加されています。このため、ナパの著名なワイナリーオーナーと個人的に親しく、予約の取りにくいワイナリーの訪問も叶います。今まで50以上のワイナリーを訪れましたが、毎回必ず訪問して、その年のワインの出来を確認するワイナリーと、全く行かなくなるワイナリーがあります。名の知れたワイナリーでも、経営者が変わって、全く別物のワインになってしまうことがあります。ワインを味わうと、そこのオーナーの熱意が伝わってくるということを実感させられます。

いくつかワイナリーを紹介します。Alpha Omegaは訪問するとオーナーが個室で直接対応してくれて、すべてのラインナップを試飲させてもらえます。前回訪問時はテイスティング後に、その日のディナー用にと、フラッグシップ・ワインのAlpha Omega Eraをポンと渡してもらい感激しました。Del Dottoでは樽熟成中のワインを試飲するバレル・テイスティングができます。カーブの中で、フレンチオーク、アメリカンオーク、カナディアンオークなどの樽ごとの風味の違いを確認させてもらえます。10種類ほどのバレル・テイスティングを終えてから、テイスティングルームでの試飲が始まります。大理石張りの豪華なテイスティングルームには、オープンキッチンが併設されており、生ハム、サラミ、チーズなどのおつまみの他に、焼きたてのピザなども出されます。ここまでのおもてなしをしてくれるのはDel Dottoだけです。オーナーがイタリア出身だからなのでしょうか。Del Dottoは昼食前の訪問がお勧めです。

ナパ・ヴァレーはサンフランシスコから日帰りで行くことも可能ですが、出来れば数日間滞在することをお勧めします。ワイン産地というと、田園風景の広がる田舎を想像しますが、ナパは地価の高い高級住宅地であり、別荘地というわけではありません。ナパはワインづくりを通じて伝わったヨーロッパの情緒的な風情に、アメリカ的なカジュアルでオープンな気質がうまく溶け込んだ土地です。日帰りするのはあまりにももったいないので、今は必ず数泊するようにしています。

ナパには素敵なホテルが多数ありますが、その中でもヨントビル滞在がお勧めです。オーパスワンのワイナリーがあるオークビルの隣町のこの小さな町の中には、ミシュランの星を持つレストランが4軒もあります。最も有名なのはアメリカで一番予約が取りにくいと言われる3星のFrench Laundryですが、私が好きなのは1星のBistro Jeantyです。カジュアルなレストランで、いつも地元の人たちで賑わっています。値段も手ごろで美味しいので、ミシュランの星付きレストランとは全く知らずに通っていました。オーナーシェフが祖母からレシピを受け継いだというトマトスープは絶品です。ホテルはコテージタイプのHotel Villagioがお勧めです。Bistro Jeantyにも近く、酔っぱらってもすぐに帰り着くことができます。プールやスパも併設されており、1泊だけではもったいないぐらいのホスピタリティです。

日本のワインショップの店頭で入手可能なナパワインは限られています。元々生産量の少ないナパのブティックワインは、少量輸入されたとしても店頭に並ぶことはなく、ほとんどネットのワインショップで完売してしまいます。特に生産量の少ないフラッグシップ・ワインはほぼ目にすることはありません。店頭に置いてある生産量の多いスタンダードクラスのワインを飲んでもナパワインの奥深さを知ることはできないでしょう。

是非機会があれば、直接ナパ・ヴァレーに足を運んでワインを味わっていただきたいのですが、コロナ禍では当分難しいのが現実です。希少ワインをお飲みになりたい場合は、直接現地から購入することをお勧めします。江田氏はワインの輸出業をされていますので、希少ワインの紹介、発送をしてくれます。またサンフランシスコのダウンタウンにあるワインショップのNapa Valley Winery Exchangeは昨年オーナーが変わりましたが、今も日本人スタッフが在籍しており、日本からのオーダーに対応してくれています。ご興味がありましたらお問い合わせしてみてください。

Napa Boutique Wine(江田)

URL:https://www.napaboutiquewine.com
メール:info@napaboutiquewine.com

Napa Valley Winery Exchange(曽根崎)

URL:https://nvwe.com
メール:yuri@nvwe.com

早くコロナ騒ぎが終息して、またワイナリー巡りができる日が来ることを心待ちにしています。

(令和3年7月号)

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