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新潟市医師会報より

新潟市医師会

「メジカルセンターの将来について」

細野 浩之

昭和51年2月に検診施設が整ったメジカルセンターが開設されました。その後、白山浦に市医師会があった時より四十数年にわたり、検診業務を行ってきました。市の胃がん検診や肺がん検診に対して、検診車を使用し、各区の公民館などに検診車を走らせ、地元で胃がん検診を受けられるようにしたり、センターで胃がんX線検診を行ったりして、新潟市民の皆様の胃がん検診、肺がん検診などを担ってきました。また医師会会員の先生方の人間ドック、検診を担当し、皆様の健康を守ってきたと考えております。

センター設立当時は、検診業務を行う施設も今ほど多くなく、市の検診を一手に引き受けているような状態でした。それから、検診施設も増え、多くの施設で検診が行えるようになり、胃がん検診は、胃がんX線検診から胃カメラによる施設検診が主体となり、その他の検診内容も多様化しています。また、以前より検診の件数も減少しています。施設の機械も老朽化が目立ち、ドックの内容も検診専門の施設からすると少し見劣りする内容となってきました。

現在のメジカルセンターの仕事としては、大きく分けて

①施設検診のセンターとしての役割

施設検診(胃がん、肺がん、大腸がん、前立腺がん、乳がん、子宮頸がんなど)を行ったデータ集積と精度管理。

②学校検診のセンターとしての役割

学校検診の一次検診および検診結果のまとめと精度管理。

③検診施設としての役割

実際の胃がんX線検診施行と肺がん検診施行、人間ドックと健康診断。

これらについて、分けて考えてみます。

①施設検診のセンターとしての役割

検診は施設検診で行うとより多くの人に検診を行うことができます。しかし、検診がその検診内容が適正だったのか、意味のある検診だったのか、予後に関与できたのか、が重要になってきます。そのためには、行った検診データの集約を一か所に行い、集約されたデータの精度管理が重要となります。データの集積と精度管理こそメジカルセンターが力を入れるべきことで、他の検診施設では行えないものです。

現在メジカルセンターが主体となり、各種がん検診の委員会が医師会で作られています。この委員会で各医療機関の皆様が行った検診を集積し、集積されたデータの精度管理や検診方法の改善を行っています。委員会でまとめられたデータの一部は、現在は新潟市医師会報に報告されています。このデータをもとに、データを利用して、より新潟市民の健康にさらに貢献できるように活用が必要と考えます。そのためには医師会主導のセンターが発信していく必要があると考えます。

②学校検診のセンターとしての役割

学校検診の一次検診は現在、心臓検診、腎臓検診、生活習慣病検診などに分かれています。これらの検診をひとつの検診機関に委託することは、実際に検診と診断を行う専門医師が不足し不可能です。医師会のセンターであるからこそ各検診施設以外の多くの専門医師、大学病院の医師に検診と診断への協力を依頼できています。さらに二次検診に回したデータを集積しメジカルセンター主体に医師会で委員会が作られて精度管理も行っています。

③検診施設としての役割

実際の検診と人間ドックが、継続困難な状態となっています。まず検診医の確保が困難となっており、また診断に携わる医師にも負担がかかっている状態です。現在でも一部時間帯では検診医なしでドック検診を行っている状態ですが、それがすべての時間帯となるとドック、検診が持続困難となります。胃カメラは行えないなど、検診やドックの多様化についていけていないのが実情です。専属の医師がメジカルセンターには存在しないことも関係しています。

また、胃がん検診を行ってきたX線機器、およびX線機器を搭載している検診車が寿命を迎えてきております。更新するのか、それとも更新せず、廃止、廃車とするのか、更新には数千万円単位のお金が必要となります。そのお金も会員の皆様の会費からの支出となります。

また一方で、現在、人間ドックや検診は会員の皆様への福利厚生サービスといった側面もあります。多くの会員の皆様、施設の方に、検診、ドックを受けていただいています。現在150人弱の会員の方、家族職員を含めると250名弱の人々より、毎年ドックを受けていただき自分たちの施設でドックを受けられ、安心感を得ていただけていると思います。ドックや医療機関への検診がなくなることは会員福利厚生サービスの低下となると考えます。会員へのサービスの低下がよいものなのか、またサービスの低下をせず、他の検診施設でのドックへの切り替えは可能なのか。または、サービスの継続のための数千万円単位の機器の更新費用の必要性については議論が必要と考えます。

メジカルセンターにとって、一番中心とすべき業務は、「①施設検診のセンターとしての役割」であると考えます。各施設で行っていただいた、各がん検診の施設検診データの管理と精度管理を行うこと、それが最も重要であると考えます。

市と協力のもと、検診受診率を上げ、そしてきちんとした制度を保つこと。そのデータを活用しより大きく市民の健康管理に役立つようにデータ活用を行うこと、またデータ活用を行うことに協力していくこと、が最も重要と考えます。他の検診施設主体ではなく、市医師会が主体となり精度を保ちつつ、データを管理、活用していくことが大切と考えます。そのためには、今までのメジカルセンターの立ち位置から少し方針の方向を変えていく必要があると考えます。

具体的な試案としては、実際に行っている市民に対する胃がんX線検診と肺がんX線検診は今後、縮小の方向、機器の更新に合わせ廃止、検診車での胃がん検診は廃止の方向、医師会会員や会員医療機関に対する、健康診断やドックは、他の検診機関に移行していただく、その移行をスムーズに行えるようにする、学校検診は検診機器の更新に合わせ検診内容の変更を考慮しながら継続していく、などを考えております。

特に、会員や会員の医療施設の皆様には、今までのメジカルセンターの利用法とは異なるため、影響が非常に大きい問題と考えます。これらについてはすぐに決定するのではなく、理事会や代議員会で議論を経て決定していくこと、場合によっては総会での議論決定も必要と考えます。その際、皆様のご意見、ご要望など、いつのタイミングでも、どんなことでも構いませんのでお聞かせいただければ幸いです。今後のメジカルセンターについて議論を広げていきたいと考えます。

(令和4年2月号)

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