新潟市民病院 消化器外科 佐藤 大輔
新潟市民病院消化器外科は、スタッフ8名、臨時医師2名、後期研修医3名の13名で日々診療に従事しています。消化器癌に対する手術、化学療法など中心に診療を行っていますが、県内最大級の3次救急病院でもあるため、救急患者の診療にもあたっています。2014年度の手術は1160件で、予定手術は内視鏡外科学会技術認定医による腹腔鏡・胸腔鏡下手術を基本にしています。2014年度は胸部食道癌80%、胃癌64%、大腸癌78%、肝臓悪性疾患57%、胆石など95%、脾臓腫瘍100%、急性虫垂炎84%、胃十二指腸潰瘍穿孔56%が鏡視下手術で行われています。また、2013年には胃癌、直腸癌に対して手術支援ロボット da Vinciを導入し、現在まで胃癌13例、直腸癌11例に施行しています。胃癌に対しては、当初幽門側胃切除症例に限定していましたが、2014年から胃全摘症例にまで適応を拡大しており、高度先進医療Bの認定施設となることを目指しています。今後はさらに身体的負担の少ない術式で、個々の患者さんの希望に応じた質の高いオーダーメイドがん治療を提供したいと考えています。
また、若手消化器外科医の育成にも力を入れており、症例カンファレンス、キャンサーボード、抄読会等を行い、積極的に学会での発表や論文作成指導を行っています。6名の内視鏡外科学会技術認定医による専門性の高い内視鏡手術の指導を行い、次なる技術認定医の育成にも力を入れています。
今後も当院の理念である「患者とともにある全人的医療」を実践しつつ、技術の研鑽、消化器外科医の育成に努めていきたいと思っています。
なにかお困りの症例がございましたら、ご紹介いただければ誠心誠意診療させて頂きます。どうぞよろしくお願いします。
(平成27年8月号)