国立病院機構西新潟中央病院 神経小児科 小林 悠
無趣味な人間で日々の業務と家事に追われる日々なので人様にお伝えするようなこともあまりないのですが、せっかくの機会をいただきましたので、子育てと仕事のことについて書くことにします。
私は小児科医ですが、その中でも神経を専門にしています。当院の神経小児科には主にてんかんや神経難病、重症心身障害児(者)、発達障害のお子さんが大勢いらっしゃいます。
私の家族は4人で、小学生の子どもが2人います。長男の育児休暇後から当院に勤務していますので、かれこれもう10年になってしまいました。その間次男が産まれ、産休・育休を1年ほど取らせていただき、育児の貴重な時間を過ごすことができました。その頃のじっくりと子どもたちと過ごした日々のことは今でも忘れられません。その後、幸いにも元の職場に時短勤務で復帰することができました。時短勤務により無理することなくスムーズに仕事に戻ることができてよかったと思っています。復帰後は徐々に勤務時間数を伸ばしたり、日直や拘束番をできる範囲で行ったりしてきました。また、いくつかの専門医も取らせていただきましたことも励みになりました。
今年から次男が小学生になったので、学童のお迎えをどうしようとか、4月から当直が始まったら子どもたちをどうしようとかいろいろと悩んでいました。結局、夫や祖父母の協力や周りの先生方のご配慮もあって、何とかこなしています。もっとも子どもたちはもう少し早く帰ってきてほしいとか、土日にもっと遊びに出かけたいなどの不満はあるようです。どうしても仕事優先になりがちなので、家では子どもたちに向き合って過ごせるようにしていきたいと思っています。
最後に、子育てしながら勤務した10年を振り返ってみると、決して自分だけの努力ではなく、やはり家族や職場の皆様の協力なくしては成り立たないものであったとしみじみ感じております。今後も感謝の気持ちを忘れず、日々精進していきたいと思います。
(平成30年8月号)