永井 明彦
土曜日のお昼に一週間の診療が終わると、外でゆっくり美味しい昼食をと、いろいろ考えるのですが、迷って結局、近くの「つの田食堂」に足が向かいます。
江南区亀田本町の私の医院から歩いて数分、第四北越銀行亀田支店とはばたき信用組合上町支店に挟まれてこの定食屋さんはあります。斜め向かいは祖父江眼科医院。先月号の「私の憩いのひととき」に、ご趣味の生花や花材について麗しくも奥深い一文をお寄せ下さった邦子先生に、ここでお会いすることはありませんけれども。食堂のオヤジさん、角田新一さんの父上は以前に新潟市学校町のレストラン大坂屋で修行されていましたが、旧亀田町に中華・洋食の食事ハウスを開店し、後を継いだ新一さんは二代目です。
新潟のソウルフードというと、枝豆、笹団子、へぎそばなどが挙げられますが、我が家の山の神はつの田さんのメニュー全てが貴方のソウルフードじゃないのなどと冷やかします。ソウルフードというのは、お店とかメニューを指すのではないのに変な話です。
メニューは豊富です。中でもレトロな黄土色の小麦粉カレーは評判のバスセンターのカレーのように甘くなく、ちょっと辛口で食欲をそそります。玉子でとじたカツ丼もタレかつ丼よりずっと美味しいし、煮干しベースでコクのあるスープが細麺によく合うラーメンは、新潟あっさり醤油ラーメンです。味噌ラーメンや餡かけ五目ラーメンは野菜たっぷりで、塩味のエビラーメンも極上。チャーシューならぬ細切り豚肉がどっさり入った肉ラーメンは地元のテレビ局に取材されたほどのユニークさです。
ラーメンは600円ですが、半ラーメンとのセットメニューがボリュームがあってお得です。チャーハン(ラーチャン)、カレーライス、カツ重、五目中華飯、オムライスの五つのセットがあり、冷や奴の小鉢と食後の飲み物が付いて1000円ちょっと。写真はお薦めのカツ重セット。店内にはオヤジさんの好きなモダンジャズが有線で流れ、食事を楽しく盛り上げます。市内で一番だと思う西区のラーメン店、M木屋さんの主人もジャズ好きで、ラーメン職人には共通する趣味なのでしょうか。
奥さんが元気だった頃には出前もしてくれたんですが、コロナ禍の今はお昼だけの営業です。近くにはティラミス大福で有名な万平菓子舗もあり、亀田はちょっと遠いですが、お休みの日のお昼時に訪れてみてはいかがでしょうか。
食事ハウス 中華・洋食 つの田
住所 | 〒950-6104 新潟市江南区亀田本町3-1-22 |
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TEL | 025-381-2952 |
営業時間 | 11:30~14:00 |
駐車場 | 向かいに5台分あり |