新潟市医師会

新潟市医師会報より

そら野テラス

江部和人

四季を通じて、角田山を背景に水鏡のような景色を映す田圃、初夏の緑一色の稲田。

そして、秋には一面黄金色に輝く稲穂の風景を望みながら食事ができる「そら野テラス」が私のお気に入りの場所だ。

6年前に店長夫妻のレストラン事業参入への熱意と、新潟市から国家戦略・農業特区に指定されたことも追い風となり、前身の農産物直売所「越後西川あぐりの里」から「そら野テラス」が誕生した。

新潟市中心部から車で約30分、国道116号線から農道に入り進んでいくと、西蒲区の素晴らしい田園風景のなかにその建物が見えてくる「そら野テラス」。明るい雰囲気の敷地内は、農家レストラン・カフェと直売所が併設されている。

「農園のカフェ厨房TONERIKO（トネリコ）」は、休日・祝日はいつも賑わっている印象だ。「トネリコ」とは新潟で古くから「はさ木」に用いられてきた樹木の和名である。

一番のおすすめはトネリコランチ。野菜ソムリエによる、旬の地元野菜を生かしたメニュー。肉または魚のメインを選べるため、時期を変えて何度でも足を運びたくなる。もう一つ、つい頼んでしまうのが、米粉ピザ。釜焼きで、もちもちとした生地までとても美味しい。

テイクアウトもできるので、近くの上堰潟公園でのんびりと散策やゆっくりとお花見を合わせても面白い。

それから、「マルシェ・デリカ」コーナーでは、新鮮なトウモロコシ・枝豆など季節ごとの地元野菜、いちご・西瓜・無花果といった果物も並び、農産物直売も楽しめる。さらに、敷地内にはウサギやカメなどの小動物がいて、家族・子ども連れにも飽きることがない場所である。3～6月までは、いちご狩り、他にも収穫体験や、イベントなども行われている。ウェブサイトやSNSをチェックして、西蒲区にドライブがてら立ち寄っていただくことをぜひお勧めしたい。