高橋 美徳
ご近所で気になっていたお店でしたが、半日の仕事終わりに立ち寄り、今ではすっかり常連となりました。ジャズを聴きながら蕎麦と天ぷらが楽しめるお店です。
時期に手に入る質の良い国産蕎麦粉を使うのがこだわりで、八ヶ岳山麓で育てられた信濃1号と呼ばれる品種を丸抜きと呼ばれる方法で脱皮し、摩擦熱の影響が出ない毎分18回転で石臼引きした蕎麦粉、高山製粉の「蓼科」を使用しています。こだわりがありながらもそういう店にありがちな店主と客の間に生まれる緊張感は一切なく、明るく元気な接客でもてなしてくれます。手間をかけて煮た布海苔をつなぎにした小千谷蕎麦はのどごしがよく、かけ蕎麦も伸びる様子は微塵もありません。
別皿盛りの天ぷらがまた美味しい。4月初めから5月末にかけては山菜天ぷらがお品書きに加わります。タネは季節の野菜と海老が中心ですが、餅天や卵の天ぷらといった他店ではみられない単品もあります。食物繊維の豊富な蕎麦と天ぷらの組み合わせは消化がゆっくりで腹持ちを良くしてくれるようです。冷たい蕎麦には蕎麦湯が提供されます。蕎麦の栄養と上品なつゆを残さずいただける嬉しい心遣いです。ご飯の小丼がセットの定食も3コース用意されていて、A定食では若鶏のタレカツ丼と小千谷蕎麦の両方が楽しめます。
広くはない店内なのですが、ジャズが流されているためか、ゆったりと美味しい蕎麦と天ぷらをいただけます。最近では、にいがた映像ギャラリー作成の新潟今昔画像がモニターで見られるようになりました。私の郷愁がそそられる居心地の良い空間になっています。
先日都合によりしばらく休業されたときは、食べられない辛さと閉店してしまうのではないかという心配で大変な思いをしました。しばしば立ち寄るので来店された際はお会いするかもしれません。専用の駐車場はありませんのでお越しの際はご注意ください。
小千谷蕎麦 あき乃
住所 | 新潟市中央区本町通5-242 ダイアパレス本町1階 |
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電話番号 | 025-378-3337 |
定休日 | 月曜日・火曜日 |
営業時間 | 11:00~16:30 |