熊谷 敬一
Bar Σは2013年10月号のこの欄で紹介したヨークシャテリアが、2021年に新装移転したオーセンティックバーである。私はまずジンベースのカクテル(写真1)を頂いてから、ウイスキーを楽しむという飲み方が好きである。オーナーバーテンダーの近藤康夫氏は竹鶴シニアアンバサダーに任命されており、ウイスキーに造詣が深く極めて鋭敏な感覚をお持ちの方である。再びこの店を紹介させていただく理由は近藤氏がバーテンダーにとどまらず、2021年2月に操業を開始した新潟亀田蒸留所のブレンダーでもあるからである。最初のポットの樽詰めから手掛けられたとのことである。
ウイスキーは通常何年も熟成してから出荷するのだが、新潟亀田蒸留所は全国で100ほどあるクラフト蒸留所の中でも高い、10~11万リットルという年間生産能力を持ち、ニューポットやニューボーンという若いウイスキーを出荷することができる。しかもそれが高評価であり数々の賞に輝いている。Bar Σでは新潟亀田蒸留所のウイスキーを取り揃えており(写真2)、色々と楽しむことができる。近藤氏のブレンドにより2023年にリリースされた、ニューボーン ライオン エディション1はワールドウイスキーアワード2024ヤングスピリッツ部門でブロンズを受賞した。今年はニューボーン ライオン エディション2がリリースされ(写真3)、去年が雌ライオンのラベルであったのに対して今年は雄ライオンである。甘さとピーティーさの中にアイラモルトのような潮っぽさを感じることができる。3年未満の原酒からブレンドされ最も若いものは8か月だということが信じられない香りと味である。来年は更に上の賞が期待される。また、今後年月を経てどのような熟成されたウイスキーが出来上がるのかが非常に楽しみである。20年以上のウイスキーをぜひ味わってみたいので、健康に気を付けて長生きしたいものである。
写真1
写真2
写真3
Bar Σ
住所 | 〒951-8063 新潟県新潟市中央区古町通7番町1005-3 橋田ビル5F |
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TEL | 025-229-6336 |
営業時間 | 月曜~木曜 20:00~02:00 金曜、土曜 20:00~03:00 日曜、祝日 20:00~24:00 |
定休日 | 不定休 |