新潟市歯科医師会会長 荒井 節男
令和元年6月29日より新潟市歯科医師会会長を拝命しました、荒井節男と申します。“あれ何で新潟市医師会報に歯科医師会の人が巻頭言を?”とお思いの方も多いと思いますが、今年の2月新潟市歯科保健推進会議の時に、新潟市医師会の広報部長より「市民の健康のために、新潟市医師会と特に協力関係にある新潟市歯科医師会長に会報の巻頭言執筆をお願いしたい」という話があり、お断りする理由もありませんでしたのでお引き受けしました。医師会員の先生方、少しお付き合いください。
先ずは日頃より、医師会の先生方には、私たち歯科医師会会員に対しましてご支援・ご協力を賜り、大変感謝申し上げます。具体的には、糖尿病性腎症重症化予防の事業、骨粗鬆症医科歯科診療連携事業(昨年度はマニュアルも一緒に作成させて頂きました)、各地域での在宅医療・介護ネットワークでの連携、最近では摂食嚥下ネットワーク懇談会も立ち上げましたし、本当に様々な連携をさせて頂き、重ね重ね御礼申し上げます。まだまだ連携をしなくてはいけない分野、例えば貧困など格差に対する対応、災害なども三師会一緒になっての対応をお願いしたいと思います。
さて、今現在(本原稿は4月12日に書いています)は新型コロナウイルス感染症で政府は7都府県に緊急事態宣言を出し、世の中が大混乱しています。新潟市歯科医師会でも3~4月にかけて新潟市歯科医学会、臨時総会、各担当部会、新潟県歯科医師会代議員会、郡市歯科医師会会長会議など、重要な会議まで全てが中止または採決が必要なものは書面による議決権行使という形をとっています。今後の予測は全く立たず、これから始まる学校健診などもすでに日程が決まっているにもかかわらず、市教委担当課に連絡を入れても実施・延期の決定が明確にならず、学校歯科医と学校との協議により自主的に延期にしているところも出てきています。しかも、延期するにしてもどの時期まで延期すればいいのかという根拠も持ち合わせてない状況です(この状況は医師会も同様と思います)。少なくとも当該感染症陽性者数が減少傾向にならない限りは今の状況が続くのでしょう。
ここからは、少し新潟市歯科医師会のご紹介を致します。当会は大正8年新潟県歯科医師会新潟支部として起こり、昭和22年11月に新潟市歯科医師会として設立されました。清水弥寿雄初代会長から数え私が10代目の会長となります。設立当時の会員数は約90名、平成の大合併もあり現在は530名余り(新潟県歯科医師会会員数1,270名の約4割を占めます)の大所帯となっています。当会の目的は「医道の高揚、歯科医学、医術の進歩発展と公衆衛生の普及向上に関する事業を行い、予防歯科学の完成に努力し、社会ならびに会員の福祉増進に寄与する」と定款に定められており、そのための様々な事業展開をしています。人生100年時代を迎え、ますます社会が複雑化していく中で、当会として何が出来るのかという事を考え、三師会をはじめ他職種の方々と連携を取りながら事業執行していきたいと考えています。
今後とも、御指導、御協力の程、宜しくお願い申し上げます。
(令和2年5月号)