新潟市医師会 会長 浦野 正美
去る6月30日の臨時代議員会選挙において第15代新潟市医師会長に選出され、会長職に就任いたしました。現在までに大川賢一会長の下で1期、佐野正俊会長の下で2期(広報部長)、藤田一隆会長の下で3期(総務部長、副会長)の合計6期12年間にわたり執行部役員を務めてまいりました。この間、医師会業務について役員ならびに関係する様々な団体、業種の皆様から多くの事を学ばせていただきました。このような機会を与えてくださった歴代会長先生方には心より御礼申し上げます。
今後は、副会長の橋本謹也先生、岡田潔先生をはじめとする留任された役員の先生方、監事から理事に就任された熊谷敬一先生、新任の理事の方々(山口雅之先生、八木澤久美子先生、中村和利先生、阿部行宏先生)、理事から監事に就任された荻荘則幸先生、新任監事の高橋英明先生、さらには遠藤正人局長を中心とする事務局職員とも力を合わせ、新潟市医師会の発展にさらに尽力してまいりたいと思います。
また、この度退任されました藤田一隆前会長、永井明彦前副会長、白柏麻子前理事、西條康夫前理事、今野公和前監事に心より感謝を申し上げますとともに、今後も変わらぬご指導をお願いいたします。
さて、新潟市においては、新型コロナウイルス感染症の第1波はほぼ終息し、現在は第2波に備えて、行政とも協力して体制整備にあたっております。今後はこの感染症への対応で得た経験を医師会活動にも活かしていきたいと考えております。
今年度の事業計画と予算の内容は3月31日に書面会議にてご承認いただいた、第1回臨時代議員会に上程したとおりで、基本方針は藤田一隆前会長の理念に従って、各種事業を引き続き継続してまいります。
これらの事業を実行していくうえで私が最も重要と考えるのはIT化の促進であります。医療のIT化は以前からその必要性が提唱されておりますが、なかなか進展していませんでした。コロナ渦の中で各種会議のオンライン化など、ITの必要性が強く実感されている今でこそ、行政のIT化とも歩調を合わせて、各種事業のIT化を進める機会ととらえております。
また長年の懸案である、新潟市急患診療センターの電子カルテ化を数年計画で準備していきたいと思います。在宅医療の分野ではSWANネットをさらに進化させ、介護分野のみならず、救急医療や医療的ケアを必要とする多くの市民にも活用できるように発展させたいと思います。がん検診や特定健診データなどもデジタル化して、県が進めている、にいがた新世代ヘルスケア情報基盤プロジェクトにも役立つようなデータベースを構築できればと考えております。
このような事業の推進には役員や事務職員のスキルアップが重要であり、定期的にテーマを決めて勉強会を開催したり、行政をはじめとした幅広い関係業種の皆様との人材交流を通じた意見交換を行っていく予定です。これらの活動から得られた知見は随時、各方面に情報発信していきたいと考えております。
最後に、当会の主役は会員の先生方であることを原点に立ち返って改めて意識して、先生方の本業である医療や研究が安心して続けられるよう、役職員一丸となって努力してまいる所存です。今後も会員の皆様の意見を広くお聞きして、会の運営に当たっていきたいと思いますので、引き続きのご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。