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新潟市医師会報より

新潟市医師会

地域医療を後方支援、急性期後の受け皿として

聖園病院 院長 内山 政二

2021年4月1日付けで坂内省五前院長の後任として就任いたしました。これまで整形外科医として西新潟中央病院や済生会新潟病院で、寝たきりの難病患者や超高齢者を多く診てきましたので、療養型の当院でも違和感なく仕事ができています。当院の現状と、地域医療構想の中での療養型施設の立ち位置を書かせていただきます。

結核から一般医療へ、そして療養型へ

当院も時代とともに変遷してきました。始まりは1931(昭和6)年、西区青山の砂丘地帯にカトリック系教団が開設した静養所でした。当初は主に結核患者を収容し、近くには内野療養所(現西新潟中央病院)と有明信楽園(移転前の信楽園病院)がありました。

現在は完全に教団の手を離れ、民間病院として医療療養型40床、介護療養型152床を運用し、敷地内に老健「みそのぴあ」を併設しています。介護型病棟は国の廃止政策を受け、2021年10月に介護医療院へ転換する予定です。残る医療療養病棟も、いずれは転換する計画です。病院は閑静な住宅地にあり、バードウォッチャーに人気の広い緑地帯に接しています。

地域医療構想の中で

どんなに立派な病院でも自己完結は不可能です。地域医療では連携と役割分担が必須であり、コロナ禍においても同様です。当院の立ち位置は急性期後の受け皿として地域医療を後方支援することと考えており、診療内容は立ち位置を反映し、リハビリと介護、そして看取りに力を注いでいます。

療養型施設の求人案内では往々にして「ゆったり勤務」が謳われています。しかし、どの施設も寿命が近い超高齢者が多く入院しているため、患者の急変は頻回であり、ゆったりオンリーではありません。急変時は迅速な対応が必要ですが、自然の流れに添った苦痛の少ない医療を基本としています。そのため、病院の能力を超えた医療、例えばICU的管理まで希望される場合は、入院をお引き受け出来ないこともあります。

療養型施設では職員のモチベーションの維持も重要です。病気がよくなって退院される患者さんは例外的にしかおられないため、職員にはこれが医療かという葛藤も生じます。これに対しては、寝たきり患者をうまくケアーすることは特殊技能であり、それが地域全体の医療を支える陰の力であると、繰り返し語っています。

療養型なくして地域医療なし

急性期病院は患者の転院先がなければすぐにパンクします。そのため、出口戦略に多くのエネルギーが費やされています。そして、転院先となる療養病棟や介護医療院、および老健や特養等の療養型施設は、入院ニーズが意外に高く、地域医療を支える重要なインフラとなっています。

世間には老々(うち相当数は認々)世帯、あるいは老ひとり(相当数が認ひとり)世帯が年々増えています。限界世帯や限界を越えた世帯です。その結果、急性疾患や骨折で手術やリハビリが終わっても、衰弱や認知症の進行のために自宅復帰はもはや不可能という高齢者がたくさんおられます。また、認々や認ひとり世帯では、在宅に固執すると危険な場合もあります。

このような社会ですので、類型はどうあれ、療養型施設は在宅困難な患者を受け入れ、地域医療をうまく回すために、なくてはならない存在となっています。とはいえ、療養型も医師不足です。定年後でも、前でも、開業からの転職でも、活躍の場は多いことをお伝えして終わります。

(令和3年10月号)

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