新潟医療技術専門学校 校長 遠藤 裕
令和3年4月1日付けで、下條文武校長が新潟科学技術学園理事長並びに新潟薬科大学学長に就任され、これに伴い、同日新潟医療技術専門学校の校長に就任しましたので、新潟市医師会の先生方々にご挨拶を申し上げます。また、新潟大学在職中は高度救命救急センター、ドクターヘリ、緊急被ばく医療等について、ご理解とご支援を賜り、改めて御礼を申し上げます。
最初に、新潟科学技術学園は昭和42年に創立された学校法人で、現在、新潟薬科大学、新潟工業短期大学、新潟医療技術専門学校の3校において、総数2,100名の学生に対して教育活動を行っています。
新潟医療技術専門学校は、昭和46年に創立、新潟科学技術学園系列内では新潟工業短期大学についで2番目に古く、50年以上の歴史を有し、すでに5,700名以上の全国で活躍する卒業生を輩出、全国有数の伝統ある3年制の医療系専門学校です。これまで「新潟医専」の呼称でも親しまれてきました。平成29年には、従来の新潟市西区上新栄町の新潟キャンパスに加えて、西新潟中央病院構内に病院キャンパスをオープン、現在、病院キャンパスで看護学科80名と臨床検査技師科40名、新潟キャンパスで視能訓練士科40名と救急救命士科40名、1学年計200名の学生を募集しています。
一方、我が国では、著しい少子化が急速に進行して高等教育を取り巻く環境は大きく変化しました。大学入学者と新規の就職者が激減して、企業は即戦力の人材を希望するようになり、大学は生き残りをかけて広き門となり、同時に、専門学校化する大学も多くなっています。特に、新潟県では私立大学と専門学校が多く、高等教育の需要と供給に大きな乖離が生じています。更に、医療系では学校数が多いことから、この乖離がより顕著になっています。
こうした背景により、伝統ある新潟医療技術専門学校ですが、最近では4学科において定員を充足できない状況が起こっています。そこで、令和5年4月に、新潟科学技術学園系列の新潟薬科大学に医療技術学部検査学科と看護学部を新設、新しく学生を募集する予定です。これに伴い、今年4月に本校の臨床検査技師科と看護学科は最後の新入生を迎えることになります。また、同じく令和5年4月以降は、本校は新潟薬科大学附属医療技術専門学校に名称を変更、視能訓練士科と救急救命士科は、これまでと同様に3年制の医療系専門学校として継続予定です。全体として、新潟薬科大学4学部(薬学部、応用生命科学部、医療技術学部、看護学部)と附属医療専門学校からなる総合医療・健康系大学として、新たな段階を迎えることになります。
以上、ここ数年で、新潟医療技術専門学校は発展的な大変革を迎えることなりますが、今後も、大学と専門学校のそれぞれが、チーム医療を担う人間力のある医療人を養成することで、本校50年以上の伝統を引き継ぐことができると信じています。
新潟市医師会の先生方におかれましては、今後も、本校に対して、ご理解とご支援を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
(令和4年4月号)