新潟市医師会 会長 浦野 正美
令和4年6月28日の臨時代議員会において2期目の会長職に選出されました。副会長の岡田潔先生、大滝一先生をはじめとする留任された先生方、新任の理事(齋藤昭彦先生、山崎昭義先生、阿部裕樹先生)や、7月から医師会事務局長に就任した山下洋さんを中心とする事務局職員とも力を合わせ、新潟市医師会の発展にさらに尽力してまいりたいと思います。
また、このたび退任されました橋本謹也副会長、中村和利理事には心より感謝を申し上げますとともに、今後も変わらぬご指導をお願いいたします。事務局長として8年3か月にわたり医師会活動にご尽力され、6月末に退任された遠藤正人さんにも深謝いたします。
さて、2年前の会長就任時には、3つの目標(IT化の促進、役職員のスキルアップ、情報の収集と発信)を掲げました。この2年間は新型コロナウイルス感染症対応と共に、その中で得られた様々な課題に対しての解決策を模索してきました。その教訓を今後の医師会活動に役立てたいと考えており、2期目の重点目標として医師会事務局の体制強化と新潟市における地域医療構想推進の2つを選びました。
医師会強化については、今までの事務局の業務体制を見直し、未来を見据え、時代の状況変化に柔軟に対応可能な組織に再編します。すでに総務課では4月から2名の新規職員を雇用し、その教育にもあたっております。関連諸団体との交流や、研修などを活用して役職員のスキルアップを図ります。また外部の顧問弁護士、会計監査人、社労士などとの連携をさらに強化して、医師会業務全般のコンプライアンスの向上に努めます。
業務課については数年計画で、現在の現業中心の仕事を精度管理にシフトしていきます。がん検診、特定健診、学校健診等のデータの集約化を進め、個人情報には十分に配慮しつつ、データの有効活用を図り、最終的には市民にも還元できるような形にしたいと考えております。
このような目標達成のため、新潟次世代医療科学研究協議会(N[EXT]A:ネクスタ)を設立しました。これはいわゆるシンクタンク的な組織を目指しており、役職員は医師会組織と一部兼任し、外部からの研究員招聘と協賛企業から資金調達する仕組みを考案します。具体的な事業計画案として、ヘルスケアを取り入れた新潟スマートシティ協議会への参画、医学生・研修医・多職種・多職種学生教育への協力、各種調査活動・分析などを予定しています。
地域医療構想については医師の働き方改革に対応した2次輪番体制の見直しを行い、新潟市における救急医療体制の今後のあり方について検討します。病院の機能分担、再編成、医師の適正配置を関係機関と調整し、新潟市医療圏における地域医療構想調整会議開催に協力します。同時に医療のICT化も進め、救急医療をはじめとした関係者間の情報共有方法についても検討します。また、新潟市医師会活動に市内の病院長の先生方の様々なご意見をより反映させることを目的として、病院長委員会を新設しました。
今後2年間、新たな目標を達成すべく、新執行部、事務局一丸となって日々努力してまいりますので、会員の先生方のご支援・ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
(令和4年7月号)