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新潟市医師会報より

新潟市医師会

『CATS』─奇跡の歌声。驚異のダンス。人生が変わる極上のエンターテイメント。─

大橋 美奈子

とても楽しみに待っていた映画『CATS』が、1月24日(金)、ついに日本で公開された。全世界累計観客動員数8100万人、日本公演通算1万回を記録するなど、1981年のロンドン初演以来、今なお世界中で愛され続けるミュージカルの金字塔である。

『英国王のスピーチ』で第83回アカデミー賞作品賞を獲得したトム・フーパー監督、巨匠スティーブン・スピルバーグやミュージカル界の大御所アンドリュー・ロイド=ウェバーが製作総指揮に名を連ねている。

キャストも超豪華。コメディアンで俳優のジェームズ・コーデン、『007』シリーズなどでお馴染みのジュディ・デンチ、歌姫ジェニファー・ハドソンやテイラー・スウィフトなどなど。中でも、私のイチオシはフランチェスカ・ヘイワード。世界屈指のバレエ団である英国ロイヤルバレエ団の美しきプリンシパルだ。

青白い月光に照らされたロンドンの街。一人の人間が、抱えていた袋を乱暴にゴミ捨て場に放り投げた。その袋から、おどおどしながら顔をのぞかせる一匹の子猫。白猫ヴィクトリア(フランチェスカ・ヘイワード)だ。これがもう、めちゃくちゃ可愛い。最新のVFXによって、人間が猫を演じている、というより、「まんま猫」になっていて驚いた。しっぽの毛もふっさふさ。映画は、このヴィクトリアの視点で描かれていく。

一生に一度。一夜かぎりの舞踏会の幕が開いた。あらたな人生を生きることを許される猫はたった一匹。果たして、誰が選ばれるのか。キレのあるサウンドにのって次々と繰り出されるバレエ、ヒップホップ、タップ。(来てよかった。最高~!)思わずリズムに合わせて動きそうになるが、じっと座ったまま2時間近く堪えた。特に痺れたのは、鉄道猫スキンブル・ジャンクス(スティーブン・マックレー)のタップシーン。彼も本職はプリンシパル。たしか2~3年前の「ロミオとジュリエット」日本公演で、フランチェスカと共に主役を務めた。(こういうトップの人って、タップもできるのね…)列車のリズムを激しいビートに刻ませながら、多彩なカメラワークを駆使して、舞台では再現不可能な極上のショーを体感した。

歌もいい。娼婦猫グリザベラ(ジェニファー・ハドソン)が歌う名曲「メモリー」はもちろん、ヴィクトリアによるアンサーソング「ビューティフル・ゴースト」も素晴らしかった。実は、映画を観る前はフランチェスカが歌うこの新曲に不安があった。私はバレエ鑑賞も好きなのだが、フランチェスカは歌もうまい、という噂は聞いたことがなかったからだ。「昔は幸せだった」と、少々やり過ぎでは?と思うほど情感たっぷりに歌う、さすが、貫禄のグリザベラ。(この流れはまずい…ほんとに歌えるの?)ドキドキしながらヴィクトリアの歌を待つ。「捨て猫には、何もありません。たとえ少しであっても、幸せな思い出があれば幸運です」と、無垢で透明感のある歌声が切なく響いた。何度も両目をパチパチさせて我慢したけれど、とうとう涙がこぼれてしまった。私はこの曲が一番好きかもしれない。エンド・クレジットでは、テイラーのバージョンも流れた。

派手な娯楽映画とみられがちだが、この作品の根底には普遍的で深いメッセージが流れている。その一つが「再生」であり、宗教的なラストシーンがそれを象徴している。このシーンを含め、『CATS』は細かな部分の解釈がわかりにくく、理詰めで観たい人には向かない作品だろう。例えば、どうしてあの猫が選ばれたのか?ほかの猫ではだめだったのか?いまだに私も答えを知らない。

けれど、それはそれでいいのだ。なんだか訳がわからない、何でもありのところも『CATS』なのだ。だって、これは人間世界の話じゃない。「猫」なのだから。

サウンドトラックも買いました

(令和2年3月号)

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