田澤 義人
社会人になってから病欠したことがないのが自慢だったが、還暦を目前に身体がポンコツになり、肩こりや腰痛が酷くなってきた。いつ身体を壊すかわからない年齢になったと感じ始めた矢先、娘からピラティスをやってみないかと誘われ、週1回レッスンに通い始めた。
ピラティスとは、第一次世界大戦時にドイツのジョセフ・ピラティスがリハビリを目的として考案したものだ。先日北京で開催された冬季オリンピックは記憶に新しいが、スキージャンプ個人ノーマルヒルで金メダルを獲得した小林陵侑選手など、現在では多くのスポーツ選手がインナーマッスルを鍛えるトレーニングとして取り入れている。トップアスリートのトレーニングは見ているだけでめげそうだが、レッスンでは私のレベルに合わせて提案してくれるので、長い間楽しく通っている。
さてレッスンでは、最初にストレッチポールでアウターマッスルをほぐしてからトレーニングに移行する。インナーマッスルが毎回しっかり筋肉痛になることで、普段いかに動かしていない筋肉の多いことかと痛感している。ピラティスを始める前は靴底の外側ばかり擦り減っていたのだが、始めてからは靴底の減りが偏ることはなくなった。このように日常生活で効果を実感できることがとても励みになる。
家族から言わせると好きなピラティスウェアはモチベーションを上げる大切な要素らしく、東京や大阪などに行けていた時はウェアを購入するというのが一つの楽しみだった。ジャージなら何でも良いかと思っていたが、適したウェアを着ると動きやすさが違う。
新潟市医師会公認のテニスクラブとボウリングクラブに参加しているが、肩甲骨や股関節が硬い私にとって、ピラティスは怪我をせずにスポーツを楽しむ支えとなっている。元々自主練が苦手な私だが、ピラティスの予習復習をしようと思いピラティス器具を用意した。ただし自宅で一度もそれらの器具を使用したことがないのは言うまでもない。