白柏 基宏
サッカーワールドカップ(W杯)の観戦は私の楽しみの一つです。中学時代、サッカー部員になり、W杯に初めて興味を持ちました。日本のW杯出場は夢だった時代です。1974年の西ドイツ大会での西ドイツ(優勝)のベッケンバウアー、ミュラー、オランダ(準優勝)のクライフ、ニースケンスなどの活躍が今でも記憶に残っています。特に、1998年に日本がW杯(フランス大会)に初出場して以来、4年に1度の祭典を楽しんでいます。2002年の日韓大会では、新潟で開催された1次リーグ開幕戦(6月1日、アイルランド対カメルーン)(写真1)と決勝トーナメント1回戦(6月15日、デンマーク対イングランド)を現地観戦し、W杯ならではの雰囲気と盛り上がりを体感しました。
カタール大会が2022年11月20日に開幕しました。日本(FIFAランキング24位)は連続7回目の出場を果たし、1次リーグのグループでドイツ(同11位)、コスタリカ(同31位)、スペイン(同7位)と対戦。ドイツ戦(11月23日、ドーハ)は、堂安と浅野のゴールで2−1の逆転勝ち。大金星をあげ、ドーハの歓喜に沸きました。コスタリカ戦(11月27日、アルラヤン)は、攻めながらも得点できず、0−1で敗戦。スペイン戦(12月1日、ドーハ)は、堂安と田中のゴールで2−1の逆転勝ち。再び大金星をあげ、2度目のドーハの歓喜に沸き、グループ首位で決勝トーナメントに進みました。決勝トーナメント1回戦(12月5日、アルワクラ)はクロアチア(FIFAランキング12位)と対戦。前田のゴールで前半1−0とリードしましたが、後半追いつかれ、延長1−1の末にPK戦で1−3と惜敗しました。
W杯の真剣勝負で日本が強豪のドイツとスペインに勝利したことは、歓喜なのか奇跡なのか議論はありますが、サッカーファンとして感慨深いものがあります。長友がドイツ戦とスペイン戦の後に連呼した「ブラボー」が話題になりました。2022年の流行語大賞はスペイン戦直前に「村神様」に決まったばかりでしたが、同賞の事務局は「ブラボー」が2023年の同賞にノミネートされる可能性があるとの見解を示しました。
家族旅行も私の楽しみの一つです。家族と一緒に海外でサッカー観戦したことがあります。2013年の夏休みに、ロンドンのウェンブリー・スタジアムで開催されたコミュニティ・シールドを観戦しました(写真2)。プレミアリーグ王者のマンチェスター・ユナイテッド(香川が途中出場)とFAカップ王者のウィガンの対戦でした。ウェンブリー・スタジアムはロンドン北西部にある、収容人数が9万人の巨大スタジアムで、イングランド代表戦やFAカップ決勝戦などが行われる「サッカーの聖地」と呼ばれる場所です。由緒ある場所で特別な試合を観戦することができ、貴重な体験となりました。
W杯カタール大会は12月18日に閉幕し、アルゼンチンが優勝、フランスが準優勝、クロアチアが3位でした。日本は初の8強進出を逃しましたが、4試合で2勝1分け1敗(PK戦は引き分け扱い)で9位となりました。2026年のW杯はアメリカ、カナダ、メキシコの共同開催です。日本が連続8回目の出場を果たし、ベスト8入りすることを期待しています。
写真1 W杯日韓大会1次リーグ開幕戦(2002年6月1日、新潟、アイルランド対カメルーン)
写真2 ウェンブリー・スタジアムにて家族でサッカー観戦(2013年8月11日)
(令和5年2月号)