新潟市医師会勤務医委員会委員 新潟臨港病院 内科 窪田 智之
新潟市勤務医委員会の一員として、活動させていただいております窪田智之と申します。医師会との関わりが、年々密になってきている感じがなんとも不思議な感覚です。「病院勤務医」は私にとって自己実現のためのベストな職務形態と考えています。また同じようなお考えの先生方もたくさんおられるのではないかと思います。勤務医はやりがいや満足感・幸福感が得られる一方で、つらさや不満・不安を解消できず、やむなく継続を断念されてしまう先生方もおられることと思います。あくまで自分目線ではありますが、医師会を通して、自身の働きやすい環境を作ることを目標に活動し、第3極(医局や病院とならんだ医師会)の場をうまく利用できれば良いかなと前向きに考えております。そして医師会活動を通して自身の余裕を生み出し、余裕のある限りたくさんの患者さんの診療にあたりたいと日々思っています。今のところ開業する見込みはありません。
さて、医師として「聖職」「使命感」「社会的地位」「生涯職」「キャリア自由度」「労働者」といった言葉をどう捉えていらっしゃるでしょうか。働き方の根本に対する考えには個人差や世代間の差が有るかもしれません。育ってきた家庭環境、培ったキャリア、教育制度や医療制度の変化、病院体制や患者構造の変化、医療ITの進展などにより、医療分野でも一般社会と同様、仕事に対する意識や考え方においてギャップが生じます。価値観のギャップを互いに理解・共有することは、コミュニケーションを円滑にし、さらに仕事の効率化を生み、ストレスを溜めない、溜めさせない職場環境につながるのではないかと考えております。
平成30年5月に行いました新潟市内勤務医アンケート調査ですが、仕事の「満足感」と「つらさ」についての要因・原因を14項目から複数回答(3つ以内)で選んでいただいた結果をご紹介します。対象は市内勤務医625人(男性比 76%、一般病院 61%、常勤医 87%、内科系 45%、外科系 39%、病床数400床以上 60%)です。とても貴重な結果ですので少しでもご参考になれば、また興味深く思っていただければありがたいです。
年齢分布は20代;7.8%、30代;27.4%、40代;31.7%、50代;20.2%、60代;9.3%、70代;3.2%です。各世代から得られたデータ(図1、図2)から想像される仕事に関する意識について何が読み取れそうですか?
今後も時々ツイートしていこうかと思っておりますのでどうかよろしくお願いいたします。勤務医の先生方で勤務医ツイートご希望の方は勤務医委員会事務(iura-niigatashi@med.email.ne.jp)まで。
図1 仕事中の満足感
図2 仕事中のつらさ
(令和2年6月号)