新潟市産婦人科医会 新井 繁
新潟市内の産婦人科救急に関して、新潟大学医歯学総合病院、新潟市民病院、済生会新潟病院の3病院が高次病院として位置づけられています。
県立がんセンター新潟病院をのぞいた32病医院が一次施設として一般診療を受け持ちますが、そのうち12施設は分娩を取り扱っているため、時間外でも診療が可能です。ちなみに、南区、北区、秋葉区、五泉市(準会員扱い)には分娩施設がありません。
高次救急医療体制は新潟大学産婦人科学教室が中心となり構築され、役割分担は産科関係と婦人科関係とに分けられました。
産科関係(周産期医療)は母子の救命救急をはじめとして、高度の医療を要する難しい分野であり、産婦人科医師、新生児科医師などのスタッフが充実している新潟大学医歯学総合病院と新潟市民病院が受け持つことになり、一週間交代で任務を遂行しています。
婦人科関係は一般の病医院では手に負えない女性の腹痛や出血などを済生会新潟病院が365日担当しています。
一次救急の時間外診療については、土曜日の14時から18時まで上記12施設の医師が当番制で当該施設に詰めており、受診希望者は必ず診療を受けられます。(当番施設の問い合わせ:新潟市急患診療センター:025-246-1199)
日曜、休日は分娩を取り扱わない施設の医師が新潟市急患診療センターに9時から18時まで詰めて診療します。
時間外の無床診療所で対応できない場合には、かかりつけ医と携帯電話や転送電話などで連絡をつけていただき、当該医師より高次病院に連絡を取ってもらってから受診するような体制をとっています
昨今、産婦人科医師数の減少が問題になっています。産婦人科医師が疲弊しないように配慮しつつ、より良い産婦人科救急医療を進めていきたいと思います。
(2019.07.08)