
新潟大学 放射線診断科
髙橋 直也
病院では、超音波検査、CT、MRIとさまざまな画像検査が行われています。こうした検査はどのような特徴で使い分けられているのでしょうか。
超音波検査(エコー検査):超音波を使って体内を診る検査です。比較的小型の機械なので、診察室だけでなく、病室などに移動して検査できます。性能はやや劣りますが、病院から持ち出せる携帯型の機器もあります。10cm程度のプローブを、検査を受ける人の体に直接あてて、リアルタイムで体内を観察します。体への影響はほとんどありません。簡便で安全な検査ですが、骨や肺・胃の中の空気など、超音波が通過しない部分は観察できません。また、検査を行う人の経験や技術によるところが大きい検査です。
CT:X線を使って体内を診る検査です。体の周りを一周するようにビーム状のX線を照射し、コンピューターで解析して、体の横断面の画像を作ります。現在のCTでは、一回の息止めの10数秒程度で首からお尻のあたりまで1mm以下の厚さで断面像を作ることができます。短時間に詳細な画像を得られるため、画像検査の中心的な役割を担っています。X線を使うため被ばくの影響があり、小さな子供や妊婦などでは、有用性を十分に判断する必要があります。
MRI:磁気共鳴現象を使って、体内の水分に含まれる水素原子を利用して体内を診る検査です。放射線を使わない安全な検査で、小さな子供や妊婦の検査も行えます。ただし、巨大な磁石を使うため、ペースメーカーなどの精密機器を装着した方や、体内に金属がある方は検査できない場合があります。1回5分程度の検査を何回か行うため20分から30分程度の検査時間が一般的です。CTよりも体内のコントラストが良好に映し出せますが、検査時間が長いので脳や脊髄、関節など動きのない部分の検査に適しています。現在は、短時間で検査する方法も開発され、心臓や腹部など動きのある部位の検査も行えるようになってきました。
(令和8年3月号)
(2026.03.26)