石崎医院 石崎 悦郎
どのような病気の時に外科にかかればいいのでしょうか? 初めに思いつくのは胃や大腸といったお腹や肺や心臓の手術ですが、内科や放射線科などの先生方による診断後、必要な場合外科での手術になります。
では市民のみなさんが自分から外科にかかるのはどんな時でしょうか? まず擦り傷や切り傷といった比較的軽いケガの場合があります。
この様な時は、可能であれば傷口を水道水でさっと洗うなどの応急処置をされてから受診してください。消毒は必要ありません。また皮膚にできたしこりが化膿することがありますが、切開して膿を出さないといけなくなります。しこりそのものの切除を希望される場合もご相談ください。次に女性の乳腺のしこりです。これは婦人科ではなく外科での診療になります。きわめてまれですが、男性にも乳癌がみられることがありますので注意してください。これも外科で診療します。同じようなしこりで甲状腺のしこりがあります。これは頚部の前側に出来るもので、癌を含めたしこりや水たまりのようなものがあります。次に痔です。おしりの痛みや出血などの時になりますが、肛門科でもかまいません。肛門科は外科の医師が担当しています。あとはいわゆる脱腸です。足の付け根がふくらむソケイヘルニアが多いですが、赤ちゃんにみられる生まれつきのものと加齢により発生するものがあります。この他に心臓血管外科がありますが、女性の足によくみられる静脈瘤、血管のこぶのようなものですが、これを治療することも行っています。また最近多いのが深部静脈血栓症、いわゆるエコノミークラス症候群です。旅行で長い時間の移動のあとなどに足がむくみ、発赤、痛みが出たりしましたら受診してください。
これらで診察を希望される時はまずかかりつけの外科などの診療所に行っていただき、その後必要に応じて病院へ紹介することもあります。その他わからないことがあれば、気軽にご相談ください。
(2019.07.08)